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ゴト現場24時 (2007年10月)

ゴト師に有罪判決

8月号で紹介した「吉宗の体感 器(ナビタ)ゴト」の裁判の 判決が8月31日にあり、傍聴しまし た。それをご紹介します。

この日、傍聴席は私を含めて約20 人。正面の裁判官席から向かって左 側に検察官と事務官、右側に3人の 弁護士と被告が座っています。裁判 官が入廷すると、全員が起立して一 礼。裁判官は被告人に正面の被告席 に移るよう促し、人定質間。そして、 判決の朗読です。「主文、被告人を 懲役1年6月、執行猶予4年に処 す」

ホール関係者にとって朗報といえ る有罪判決です。特に注目すべきは 今年4月13日の最高裁判決が大き く影響した点です。「体感器を身体 に装着しながらパチスロ機で遊技 すること自体、通常の遊技方法の範 囲を逸脱するもので、店舗のメダル 管理者の意思に反してその占有を 侵害し自己の占有に移したものと いうべきである」。この判決を引用 して弁護側の主張をしりぞけたの です。

事件は吉宗全盛期の一昨年8月 に発生しました。被告が吉宗で「ナ ビタ」を使用して大当たりを連続さ せているところをスタッフが発見、 現行犯逮捕しました。ナビタについ ては多くの方が知っていると思いま すが、今後また同様の仕組みを持っ たゴト機器が登場しないとも限り ません。もう一度振り返っておきま しょう。

ナビタはジャックゲーム中に使 用するもので、大当たりを直接当て るものではありません。まず、大当 たり(BlGの場合)を引き当て、 ボーナスゲーム(30プレー)を消化 後、ジヤックゲーム(8プレー×3 回)に突入します。1回8プレーの 全てを俵図柄で止めると、このゲー ム終了後の次回の通常ゲームの大 当たりが約束され、3回とも成功さ せると3回の大当たりが確定しま す(ただし、連続5回まで)。図柄 停止はストップボタンを右から押 すか、左から押すかのどちらかです が、これはスタートレバーをたたい た瞬間に決定していますので、この タイミングさえわかれば百発百中 俵図柄を取れるわけです。

ナビタのマイコンはジャックゲー ム中の周期(1周約1000分の5 秒)と同期させており、その周期は 8等分(あるいはその乗じたもの) されています。スタートレバーは シーソーになっていて先端はコの字 型センサーにはさまれていますが、 レバーを動かすことで先端が離れ、 その瞬問の信号で左右どちらかを 決定します(図1)。

1周約1000分の5秒という 信号を取るので、すばやくたたかな くては位置がはっきりしません。そ こで、レバーを強めにたたき先端棒 がコの字型センサーから離れる瞬間 の衝撃を遊技機とひざの間に強く はさみこんだ振動センサーで拾いま す。その信号がナビタのマイコンに 送られて右から止めるか左から止 めるかを決定するのです。そして、 信号は体のどこかに隠されているバ イブレーターの信号音(単音がー、 長音が5でその組み合わせ)で伝え ます。つまり図2でいうと、1から 4までの音を受けた場合は右から 停止、5から8ですと左から停止で 俵図柄を取れるわけです。

当時弊社でもスタッフが何回も テストしましたが、かなり高い確率 で成功しました。今回の裁判中にも 検証をしたそうですが、2回に1回 は成功したということと、被告も同 様のテストで成功したということを 判決文の中で述べていました。つま り、ナビタでゴトは実行可能なので す。裁判所の有罪認定は妥当であっ たといえます。