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ゴト現場24時 (2007年11月)

他店の玉30万個も持ち込み

さて、わが業界で発生するゴト事例もかなり変化してきました。 というのは、最近のゴト事例で はアナログ的な手口が増加している のです。特に目立つのはパチンコ玉 の持ち込みゴト。A-NETや全日 遊連の情報欄にもかなりの件数が掲 載されていますが、その情報を見る と1人で2万個くらいの玉を持ち込 むというから驚きです。もちろんコ インの持ち込みゴトは以前から発生 していましたので、ホールも外部か らの持ち込みに対してはそれなりの 警戒はしていたはずです。ただ、パ チンコ玉の持ち込みは効率が悪く、 実行する者が少なかったため、これ までゴト事例としてはほとんど報告 が上がってきませんでした。

それがここに来て、パチンコ玉の持 ち込みゴトが増加している背景には、 昨今の業界の景気低迷と深い関係が あります。特に地方都市に行くと目 に付くのですが、業績悪化で廃業す る店舗が増加しており、そこから盗 まれたパチンコ玉などが他店に持ち 込まれていると考えられるからです。 最近被害にあった東京のあるホー ルではなんと30万個も他店の玉が 持ち込まれたということです。等価 ですと120万円の計算になります が、相当の人間がかかわっていて繰 り返し運んだのでしょう。

玉を隠し持つための専用服もある ようですが、相当重いはずですよね。 監視カメラに写っている犯人はあき らかに10代あるいは20代の若者がほ とんどで、時々A-NETに掲載さ れる人物の写真もその年代が多いよ うに思われます。廃業ホールに忍び 込んでは玉を持ち出し、他店で使用 しているのでしょう。

そう思って見てみると、あちらこ ちらで見かける廃業ホールのほとん どが無人。シャッターやベニヤ板で 店内を覆い隠したりしていますが、 ところどころガラスが割られている ようなホールもあります。外からは 内部をすべてうかがうことはできま せんが、以前、こういう状態の店内 に入る機会がありましたので、中の 様子はおおいに想像することができ ます。

10年以上前の話ですが、私がまだ ホール現場にいたある日、自店ホー ルのスロットコーナーから相当数の 同じマークの入った他店コインが出 てきました。ちなみに、私のホー ルは当時ではめずらしかったバイメ タルタイプのコインを使っていたた め、他店コインとの判別が容易でし た。ですから、トラブルなどで筐体 を開けた時に自店のものとは違うコ インが交じっていたら、必ず拾い上 げて筐体の中のリール台の隅に乗せ るという習慣をつけていました。

それがその日はかなりの数の遊技 台から他店コインが出てきたのです。 すぐに近隣のパチンコ店にも電話し て確認したところ、やはり同じマー クの入ったコインが大量に発見され ていました。後でわかったことです が、どうやら私が勤務していたホー ルのあった大阪府枚方市はおろか、 近畿圏の相当広い範囲のホールで同 じコインが使われていたようです。

腹が立つのでどこの店のものなの か調べたところ、自店から車で1時 間半ほどかかる町の国道沿いにある ホールのコインであることがわかり ました。そこで、すぐにそのホール に出向いたのです。が、既に店の入 り口は固く閉じられており、聞いて みるとーカ月ほど前に倒産したとい うことでした。窓や玄関のガラスは 割れ放題で中に入ってみると、山積 みにされていた玉箱が崩れ、パチン コ玉はいたるところに散らばって歩 くことさえままならない状態。一方、 スロット島はどういう状況かと見に 行くと、コインは持ち去られ、ほと んど残っていませんでした。明らか にコインだけが狙われたのです。

玉もメダルも景品と交換できるわ けですから、営業している時にはど のホールもその扱いには細心の注意 を払っているはずです。しかし、廃 業するとただの鉄くずとなってしま うのでしょう。本来は廃業時に玉や コインは処分してもらいたいのです が、それがままならないのであれば、 せめて組合で何とか対策を取っても らえるとありがたいのですが…。