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ゴト現場24時 (2007年2月)

最近多発しているクレジット上げ

2007年も明けてすでに2月、読者のみなさんはい かがお過ごしでしょうか?よいお 年を迎えることができたでしょう か?というのもこの原稿を仕上げ ているのは、実は2007年1月 5日、つまり年明けすぐなのです。

それにしても、昨年後半は各地 の知事の競売入札妨害事件や収賄 事件をはじめ、公務員の不祥事の ニュースが出るわ、出るわ。新聞 紙上やテレビをさんざんにぎわし ました。集めた税金は全て自分た ちが好きにできるものとカン違い しているのでしょうか。いずれの 人たちの感覚も私たち庶民とは大 きくかけ離れていて、公職にある ことの重みをどこまで自覚してい るのか。まさにテレビの時代劇で 見かける腹黒い「お代官さま」と その一味のようです。以前は多少 冗談めかして言い、最近は本当に そう思い始めているのですが、こ の業界ほどまじめに遵法精神で営 業している企業が多い業界はない のではないでしょうか?

それはさておき、多くのホールの 力強い努力と、業界上げてのセキュ リティ}対策などで不正に対する ガードが固くなり、営業中のゴト はずいぶん減ったようです。A- NETなどに載る事例もめっきり と少なくなっていて、特にいわゆ るロム交換といった電子的ゴトは 極端に減っています。

そんな昨年もいよいよ押し詰 まった年の瀬。二つの警察署から 別々のゴト部品の鑑定依頼があり ました。今月はそのうちS警察署 の事例をご紹介します。

この事例はいままさに流行の「押 忍!番長」のクレジット上げぶら 下がり(写真。同じ種類のゴト器 具ですが今回の証拠品ではありま せん)で、被疑者も現行犯で捕まえ、 ゴト器具もうまく取り上げること ができました。弊社に届いた器具 は故障もなさそうで品物はしっか りしていました。

ところが、刑事さんの話ではこ のゴト師、捕まった際に「おれは 打ち子だ。何も知らない。勘弁し てくれ!」と繰り返し、取り調べ 室に連れて行かれてからもセット 手順については供述しなかったそ うです。後でわかった(というより、 スタッフもうすうす感付いていな がら、証拠品を持っているはずが なかったため、捕まえられなかっ た)ことですが、このゴト師の後 ろ側にセットをした(と思われる) 人物がいたようです。無言のプレッ シャーにさらされ、打ち子はセッ ト手順を吐きたくても吐けなかっ たわけです。

結局、セット手順はわからない まま。実際に遊技台に取り付けて の弊社の鑑定でもぴくりとも動き ません。時闇のない中、知り合いの 業者などにも協力してもらい、い ろいろとテストしましたが、やは りダメ。使用方法と作動するとど うなるのかだけを記載した鑑定書 を提出しました。

悔しいのですが、最近のセット 物とはこういうものです。裁判で は犯罪事実を立証する責任は捜査 機関にあるため、警察などがゴト 器具の使用方法などを解明する必 要があります。それができなけれ ば、ゴト師が犯行を否認している場 合などでは罪に問うことが難しく なります。ゴト師はそういうこと も計算済みというわけです。といっ てあきらめてしまえば、連中の思 うつぼ。やはり、ゴト撲滅に向け た粘り強い取り組みが必要です。 来月はもう一つの警察署の事例 をご紹介します。