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ゴト現場24時 (2008年10月)

また体感器が徐々に

北京五輪が閉会しました。日本のメダル数は前回のアテネより、また、期待していた数よりも少なく、ちょっと残念な結果となってしまいました。そんな中、フェンシングの太田雄貴選手と体操の内村航平選手の若い二人の活躍はさわやかでした。

さて、7月29日、業界に衝撃的なニュースが流れました。読売新聞のインターネットサイトから引用します。見出しは「パチスロICチップ商標偽装、メーカー幹部ら7人逮捕」です。罪名は商標法違反。簡単にいえば「裏ロム」事件なのですが、3〜4年前盛んに起きた裏ロム事件とは少々様子が違います。それは東芝のTの字を装った印字の偽IC(集積回路)チップを組み込んだパチスロ機、とあることです。ご存知のようにパチンコおよびスロット遊技機の主基板に使われているメーンチップは、エルイーテック社製かIDナック社製以外は使われていません。つまり、今回はメーンチップの偽造・改造ではなく、ここでも何回か取り上げたことのある、メーンチップ以外の周辺チップの偽造・改造であったと思われることです。

もっとも、最近はメーンチップを偽造・改造する手口は皆無といっていい状態で、ターゲットはメーンチップ以外の周辺チップへと完全に移行したようです。そして、これまでは、主にジャグラーやエヴァンゲリオンなどが狙われていましたが、ついに京楽の「CRぱちんこ必殺仕事人・XR65TF7」も同様の手口で被害にあった、ということが全日遊連のホームページに画像付きで掲載されました。こちらの場合、周辺チップを交換されたのはファーストと同様ですが、基板の裏側にジャンパー線をはわせている(画像あり)ということですので、目視で簡単に判別ができるはずです。

ゴト師をほめるようでおしかりを受けるかもしれませんが、この裏基板でジャンパー線をはわせるという手口は素人では絶対に発想できません。このようなハイテクなゴト手口に携わる人種は高度な技術と知能を持っています。今後はジャンパー線が消える可能性も考えられ(二層基板などの手口)、十分な警戒が必要です。ゴト師がターゲットに選ぶ機種の多くは、どこのホールにでも設置されている人気機種です。現時点においてこの手のゴト事例が上がっていないメーカーや機種であっても、今後の人気によっては被害が発生する可能性は大いにあります。

ところで、ゴト件数は年々減ってきています。A-NET(全日遊連分含む)のデータベース上でここ5年間のゴト件数を数えてみたところ、2004年が600件、2005年が425件、2006年が371件、2007年が221件でした。ところが、今年は上半期だけで159件の報告があり、昨年を上回るペースとなっています。これは、昨年ほとんどなかった5号機へのゴト事例が増加した結果です。今年上半期の5号機のゴト事例は41件ですが、この件数がなければ120件弱ですので昨年度とほぼ変わらないことがわかります。

この5号機へのゴト手口ですが、特に目立つのは体感器ゴトです。体感器ゴトといっても外部から釣り糸やソレノイドなどでのゴト手口ではなく、仕込みによる体感器です。昨年の5号機への移行時、これからのスロットは体感器ゴトができないということを多方面で聞いた記憶があるのですが…。

また、これ以外のゴトについてもしかりで、一例を挙げると、いまだに外側から簡単に外されてしまうベットボタン、内側からねじ式にすればいいだけのことなのですが、吉宗などで同様の手口を散々やられていながら、改善されていないのですから意味がわかりません。ただでさえ売り上げの上がらない5号機でゴトが発生していては、ホールはたまったものではないですよね。