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ゴト現場24時 (2008年12月)

アナログゴトは"最後の砦"

毎年暮れになると思うことがあります。年初めに立てた「今年こそは!」という誓いが、1年を通して満足に続かなかったことへの反省の思いです。いったい、いくつになったら成長した自分になれるのでしょうか。なんだか、恥ずかしい限りです。

さて12月といえば、その年のニュースの総決算番組などがテレビで放映されます。私もこれに習って、今回は今年あったゴト事例などの総決算を、A-NETのデータをお借りしながら書いてみたいと思います。期間は1月1日からこの原稿を書いている10月24日までです。

さて、上記の期間のゴト事例総数は179件でした。そのうち、パチンコ関係の事例が98件、スロット関係が69件。残りはサンドや両替機の周辺機器類でのゴトと交換所などでの事件です。ところで10月24日付けでニューギンの「花の慶次」でぶら下がり発見、というニュースがありますが、問題はこれよりも、ホールがかかわる打ち込み器の存在です。警察庁からも3人ほど出席し、私も定期的に参加している東京での会議においても話題となっています。どんな事情があろうとも明らかに違法な器具であることを十分に認識したいものです。

今年はパチンコでのゴト事例の割合が全体の6割強です。一昨年までは全体の90%以上がスロット関係のゴト事例だったことを思えば隔世の感があります。4号機から5号機への転換が始まったころ、全体的なゴト事例の報告件数が極端に減りました。減ったこと自体は喜ばしいのですが、その背景にはスロットコーナーからの客の減少がありました。ホールによってはほぼいなくなったといった方が正しいケースもあったかも知れません。そうしたホールではスロット島からパチンコ島への変更や完全閉鎖を余儀なくされたため、必然的にスロットでのゴトが減ったのです。射幸性に関する議論はなにかと誤解を招きやすいので、おしかりを承知で私見を言わせていただければ、客が打ってくれないということは、あまりにもスロット(5号機)から魅力がなくなってしまったということです。客はやはりもう少し刺激的なゲーム性というものを求めているのではないでしょうか?

話をゴトに戻します。今年発生した98件のパチンコゴトの内訳ですが、4〜5件ほどの電子的ゴトをのぞけば、玉・コインの持ち込みゴトや玉抜き(賞球)ゴト、釘曲げゴト、玉かけ(ブドウ)ゴト、磁石ゴト、台たたきゴトなどアナログゴトのオンパレードです。

この2〜3年どんどんこういう傾向が強まっています。これは明らかに、業界挙げてのゴト撲滅の取り組みで、遊技台のセキュリティーが飛躍的にアップし、基板(ロム)交換やぶら下がりの取り付けといった高度な電子ゴトがやりにくくなったことがあります。それに加え、ホール側もスタッフ教育などに力を入れ、ガードが非常に固くなったため、一昔前のように営業中における基板交換やぶら下がりの取り付けなどが難しくなってきたことも一因でしょう。実際にA-NETへのゴト事例の掲載数も2003年には800件以上ありましたが、ここ2年ほどは4分の1ほどに減っています。もちろん、A-NET掲載以外にもゴトは発生しているわけですが、総数が減少したことで、A-NETへの掲載数も減ったと考えられます。アナログゴトは、行き場のなくなったゴト師たちの最後の砦(ルビ・とりで)なのかもしれません。

最後に読者の皆様方、今年も1年間我慢して読んでいただき、心から感謝いたします。皆さまの応援があったればこそ、4年間続けてこられました。実は来年も担当することになりましたが、心機一転タイトル名を変更して一からスタートいたします。どうか、飽きずに読んでくださいますようお願いいたします。 どちらさまも、よいお年をお迎えください。