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ゴト現場24時 (2008年6月)

カジノに期待する

先日、日遊協近畿支部の総会にあわせてセミナーがあり、弊社も講師として最近のゴト事情をご説明したのですが、セミナーではカジノについての講演も行われました。 講師は梅澤忠雄先生と宮田修先生。両先生はカジノ事情について日本の第一人者ということで、「ニッポンカジノ&メガリゾート革命」という本も出しています。

それはさておき、同書の中で強く印象に残ったことがあります。 大阪と兵庫にまたがる伊丹空港は住宅地のど真ん中にあるため、以前は騒音や墜落の危険性などを理由に地元住民が空港の廃止運動を繰り広げ、マスコミにもよく取り上げられていました。

ところが、最近まったくそういう話が聞こえてきません。関西空港が開港したことで伊丹空港の発着便が激減したためで、逆に廃止は地域経済に与える影響が大きいから存続させてほしいという意見が続出するようになったのです。

ですが、依然として伊丹空港に騒音や墜落の危険性があるのは同じですから、空港廃止の必要性は変わらないはずです。 そこで同書は伊丹空港を廃止して、ラスベガス型の一大エンタ!テイメントを作り上げてしまおうと呼びかけるのです。 そこにディズニーランドのような施設を併設し、大容量ホテルも建設することで、いろんな相乗効果も期待できるといいます。

我が国の昨年の出国者数1729万人に対して、海外からの訪日者数はおよそ2分のーの834万人だそうで、こうした傾向は10年以上も続いているようです。 日本からどんどんお金が海外に流出しているわけです。 日本にはすばらしい観光資源が多くありますが、カジノが出来れば、海外からの観光客はもっと増えるでしょう。 雇用も増え、景気も上向くはずです。

もちろん、子どもの教育上の問題や治安の悪化などマイナス要因も出てくるわけですが、諸外国の経験を勉強して、きちんとしたシステムを作り上げればさほど問題にならないのではないかと思います。 カジノ誘致によって日本経済の活性化が期待できるのであれば、試してみるのも悪くはありません。

とはいえ、パチンコでメシを食っている身として心配なのはわが業界への影響です。 カジノができるとパチンコの客がカジノに取られるのではないかという心配もありますし、似たような業種ということで、これまで正面から議論されなかった法的な問題があらためてクローズアップされることもあるでしょう。

ただ、パチンコとカジノの客がバッティングすることはほとんどないと思われます。カジノの主なターゲットは海外からの観光客ですし、手軽に行けるパチンコと、それなりに気構えが必要なカジノでは遊びのスタイルが異なるからです。 法律の問題はカジノが議論されることで俎上(そじょう)にのせられてしまうことは避けられません。それよりも何があっても対応できるよう足腰を鍛えておくことが必要でしょう。

国会において超党派の議連が結成されるという話もあり、近い将来本格的に論戦が始まることは確実です。 カジノとの住み分け、健全な競合に向けて、私たちは準備を始める時期に来ているのかもしれません。パチンコ業界の実力をもってすれば、それは充分に可能なはずだと私は信じています。