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南光さんの透過光線 (2009年1月)

『十分な警戒が必要』です

読者の皆さま、明けましておめでとうございます。昨年は本連載を最後までご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。

本年はタイトルを一新しての再スタートとなりますが、業界自体もどんどん変化していますので、私自身も大いに変わるべく、さまざまなことに挑戦したいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

さて、この連載もいよいよ5年目を迎えたのですが、いつも年の初めは何を書こうか? と迷ってしまいます。年始にあまり暗いニュースを書きたくないのが本音ですが、仕事が仕事ですので、そんな思いをはねのけて執筆しなくてはなりません。

昨年から本年にかけてのゴト事情ですが、上がってくる事例はいままでに何回も書いたことがある手口がほとんどです。ハイテク系(?)ではなんといっても主にジャグラーがターゲットにされてきた「クレジット上げ(通称・クレマン)ゴト」の復活です。"主にジャグラーが…"と書きましたのは、同機以外にもサミー系やSNKプレイモアなどの機種にもクレマンゴトの被害が現れはじめたからです。

いままでは1メーカー、あるいは1機種だけを注意すればよかったのですが、ゴト対象が増えれば増えるほどホールの負担は増加します。さらにこの「クレジット上げゴト」は、いままでの「クレマン」に加え、「クレ増」という新手のゴト器具まで登場しました。

この器具は、いったんセレクタの中に挿入されてしまうと、その後は細い針金でコイン投入口に引っ掛けるだけですので、指一本(というより、針金より多少太いもの)で隠すことが可能です。50枚のクレジットが満杯になったあと、クレジット解除ボタンを押してコインを獲得。この行為を繰り返し、最後に針金を外してセレクタのコイン戻しボタンを押せば、ゴト器具が下皿に戻る仕掛けになっています。

一度入れられてしまうと、発見はかなり困難。ゴトをする者にとっての弱点は、コインを1回も入れることがないため不自然に思われるということぐらいです。

さて、この原稿を書いている瞬間に、またまたジャグラーのセレクタに対する新しいゴト事例が発生しました。ゴト器具も発見されたのですが、こちらの器具はコインを投入し、コインセンサー通過後にそのコインを下皿に戻してしまうという代物。ゴト器具自体もコイン戻しボタンを押すことで、下皿に戻ってきます。この器具の場合はゴト師がコインを投入しますから、さらに発見が困難になるかと思われます。いずれにせよ、どちらのゴト器具も、びっくりするほど精巧に作られています。

A-NET情報欄にもすでに何件か掲載されているように、かなりの被害が出ているようです。十分な警戒が必要ですね。

などと書きますと、「ちょっと待ってください! あんたは現場を知らないから"十分な警戒が必要"なんて適当なことが言えるんだ。実際にどう守ればいいんだよ(怒)」という声が聞こえてきそうです。

確かに「十分な警戒が必要」などという、抽象的な言い回しはだれでもできることですね。

次回は、私がホール現場に15年ほど在籍した経験から判断しても、ゴト師や不良客がもっとも嫌がるであろう、非常に効果的かつ具体的な警戒方法をお伝えしたいと思います。

本年はゴト事例の情報に加え、ゴト対策もどんどん書いていきますので、よろしくお付き合いください。