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新・ゴトと闘う (4月15日号)

うわさに上がったゴト手口の実例化は100%に近い(Vol.2)

いつの場合もそうなのですが、回を重ねて調査を続けていくうちにいろんなことが解明してきます。ここまで来るまでには、私個人としては「この手の解明力では右に出るものがない」とさえ確信している、私の盟友でM社の代表であるT氏とその関係者が正月返上で深夜も問わず徹底調査を繰り返したことと、その他解明のヒントになる貴重な情報を提供してくれた友人たちのおかげです。

ところで、今回の「大当たり直撃ゴト」は、昨年まで発生していた電磁波ゴトとは根本的に違う、ある特徴的で重要なポイントが2点ありますが、この2点をしっかりと理解する必要があります。

1点目は、「大当たり直撃ゴト」と命名されているように、パチンコ遊技機に触れることなく、またぶら下がりのような不正部品を仕込むこともなく、空間で電磁波を発射することだけで大当たりがかかる、ということです。

ちなみに電子的な不正部品としては、メイン基板の裏ロムとともに双璧をなす「ぶら下がり」がありますが、この不正部品の存在は当業界の中で知らない方はいないと思います。このぶら下がりも進化が著しく、一昔前のタイプですと、例えば「スタートに3個入れて30秒休み、また、3個入れて30秒休んだらセット完了」という、いわゆる「セット打ち」と呼ばれるものがほとんどでした。このセット打ち手順は意外と不自然さが目立つため、ホールスタッフ等が周囲にいないときしか実行できませんでした。しかも、監視カメラのビデオ映像等にはその不自然な打ち方が残ってしまいます。

これに対して最近のタイプは、そんな七面倒臭い手順は一切必要のない、車のドアキーと同様のリモコン操作によるものが主流になっていますが、これだと遊技機から離れた位置でセットできるため、例えホールスタッフ等が周囲にいたとしてもまったく気づかれることなく、ON,OFFができてしまうわけです。

昨年11月17日に、大阪のホールで発生した「直撃ゴト」事例映像をホール様のご好意でいただき、それを2ヶ月に1回開催されている「ゴトに強くなる4団体会議」の中で出席者に見てもらいました。すると一部のメーカーの方から「なにか、仕込まれているのではないの?」との声が出るほどでした。つまり、「前述後者タイプの仕込みがありそれを操作しているのではないか?」という疑いと、何も仕込みがないノーマルな遊技機を「電波だけで大当たり等がかかるはずない。また、信じたくもない」という思いからの発言であったと思います。

いまを遡ること十数年前、初代ギンギラパラダイで電波発射機による「大当たり直撃ゴト」が発生、その後モンスターハウスその他の権利モノ等に波及、それによる被害額は計算することさえ疎ましいほどの金額に上りましたが、あれから十数年経過した現在において、スタートセンサーや抽選方法等に改良を加えた最新のノーマルな遊技機では、絶対におきてはいけないことであり、それだけ衝撃的な事例でもあったわけです。

ところでこのゴトに使われている器具は、「沖縄2」ではセル型の器具を右側から差込んでいましたが、当初それからも電磁波を出しているものと思われていました。しかし、調査が進むうちに、その器具は遊技機から出ているノイズを受信するものであることが判明したわけです。その上、バイブレーター(振動の強弱)かLED(発光の強弱)のナビ機能が付属されていて、一番効率の良い場所を簡単に発見してからそれに向かって電磁波を当てる、というトンでもない機能を持っているゴト器具です。

また、「大海」の場合は、表側からノイズが出ているため「沖縄2」のようなセルはなく、見た感じ一体になっています。

さてここから2点目です。と思ったのですが、今日はこの後予定が入っているため、時間が足りません。続きはまた来週ということでお許し下さい。

 

 

■南光国昭■
パチンコパチスロ産業界で、数少ないゴト対策の専門家として多方面で活躍している。株式会社コスモローム研究所相談役、日遊協近畿支部セキュリティー部会顧問、日遊協不正対策勉強会講師。